元グループホーム勤務者が語る現場の話

グループホームで働くやりがい

グループホームのやりがいは、人に必要とされることです。
これからの超高齢化社会では、介護の仕事こそ、最も必要とされる仕事だといっても過言ではありません。今後は、どんどん介護職の人材が足らなくなることが見込まれるため、グループホームのスタッフに関しても、多くの人材が求められています。

グループホームの入居者は認知症を患っている方であり、しっかりと見守る必要があります。大変な業務ではありますが、その分一人一人に対して十分なケアを実施できる現場ともいえます。

また、グループホームで働いていると、入居者やそのご家族から「ありがとう」という言葉を直接もらえる機会がたくさんあります。
直接お礼を言ってもらえることは、誰かの為に働いている実感になり、働くモチベーションになるのはもちろん、生きがいにもなり得ます。

認知症の方と接する現場では、非常に高いコミュニケーション能力が求められます。
例えば、認知の症状で記憶が抜けた方に、無理に説得するのは、逆に相手を混乱させたり傷つけてしまうため、絶対にタブーとされています。そんな中で、相手と上手くやりとりをする対応力を習得できれば、自身も大きく成長できるでしょう。

また時には、手足に不自由を抱えた方と触れ合うこともあります。そんな時、自分の体が思い通りに動かない苛立ちに、言葉が強くなってしまう方もいらっしゃいます。そんな時、イライラを緩和してあげるためには、高い共感力が必要になってきます。そこで対応力が磨かれれば、コミュニケーションにおける柔軟性と共感力が身につき、自分の人生にとってもプラスになるはずです。

コミュニケーション能力は、数字やデータでは表せない能力です。だからこそ、能力が磨かれていく感覚は奥深いといえます。自分が入居者とのやりとりを難なくこなしていく度に、自身の人間としての成長を感じられるでしょう。それも、働く上での大きな喜びだといえます。